Agriculture

畑の長い話

畑のカンボジア遺跡旅 遺跡編1日目

2日目!
 
実質1日目。いよいよ遺跡巡りを始めます。
前日の夜にドライバーのキムさんにトゥクトゥクチャーターのメールを送っていたんですが、返信が返ってこなかったので、う~ん今日の移動手段はどうすっぺかな~と思いつつ、ホテルのすごくおいしくない朝ごはんをもそもそ食べる畑。
 
と、キムさんが携帯片手に現れ、Good Morning!と駆け寄ってきてくださいました。朝メールチェックして急いできたんです、とニコニコしている。急がなくていいのに~メールで指定した時間まであと1時間くらいあるのに~!女ひとり旅のため、愛想のよい人は基本的に警戒していますが、この人は良い人なのではないだろうか...と思う私。
値段も、ほぼ1日シェムリアップの町と近郊を回ってもらって17ドル(こちらの言い値)でOK!とのこと。
 
せっかく早く来てもらったので、ささ~と朝ごはんというか朝エサをたいらげて動き始めます。
遺跡には...まだ行かない!笑
まず勉強しにいくぜ。
 
■アンコール国立博物館 Angkor National Museum
朝の、ものすごく交通量の多いシェムリアップの町をババババとトゥクトゥクで移動。
ちなみにこの町には3個くらいしか信号がないし、ほぼ道路交通法とかは無いね。横断歩道もない。ひとつのバイクに4人くらい乗ってるし。
 
まず勉強しようと思って行った国立博物館、めちゃめちゃ良かった。実際ここを見てから遺跡を見ると大分見方が深くなってすごく行って良かった!
遺跡は野ざらしなので、そこに置いておくと損傷を免れない彫刻とかはこっちに避難してきています。
だから、いろんな様式の遺跡彫刻を並べて見られるのも面白い。
入場料$12、日本語音声ガイド(借りるとよいです!)$6。
写真撮影禁止なのでこの画像も公式のもの。

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アンコール王朝と、各遺跡についての基礎知識。それと、春分の日アンコール・ワットの中央祠堂から昇る朝日の大スクリーン映像とか観れて超たのしいです。
お土産屋さんもなかなかセンス良いものが揃っていました。値段設定が高めだったので、ポストカードだけ買いました。
 
一通り勉強して、やっと遺跡に向かいます。
 
■アンコール・パスを買う
アンコール・ワットを含む、アンコール遺跡群に入場するためには、アンコール・パスが必要です。
シェムリアップの中心部から、アンコールワットに向かう道の途中にあるチケットセンターで買います。
私は1weekパスを買いました。購入日から30日以内で7日間使えます。$60。
1day, 3day, 1 weekとあるんだけど、この1 weekのみラミネート加工してもらえる。汗でべしゃべしゃになるからありがたし。
 
アンコールワットの環濠(都市の周りのおほり)を見つつ、最初の遺跡へ!!
お昼のトゥクトゥク、風が涼しくてめちゃ気持ちいいぞ!!
 

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■バンテアイ・クデイ Banteay Kdei
バンテアイは「砦」、クデイは「僧房」。
はじめての遺跡~~~....!!!!!
 
うわめっちゃテンション上がる。

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うわめっちゃテンション上がる。
 

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うわ
 

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うわわ。

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 ↑ナーガ(蛇神・水の神)の欄干。奇数(3,5,7,9)の頭を持つ

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この!細密なバスレリーフが900年前ですよ!信じられますか!
 
思っていた以上に感動して、いろんなところで足を止めました。
ここはヒンドゥーの寺院を仏教の僧院に後から改装した場所なので、通路とかがちょっと迷路のようで、それもまた雰囲気があります。

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「テラス」と呼ばれる屋根のない建造物も、結構しっかり残っていました。
 

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↑これが、アンコール遺跡によく見られる女神彫刻「デヴァター」。
ひとつひとつ、本当に表情が違うので、各遺跡で自分のお気に入りのデヴァターを探すのも楽しいです。
ポーズや持っているものもひとりひとり違うの!
 この写真の彼女は右手に蓮の花を持ち、耳に大きなイヤリングを飾っています。
 
名残を惜しみつつ、次へ
そういえば、遺跡の最初の門をくぐるときは帽子をとるんだよ~とキムさんが教えてくれました。英語わかりやすい...
 
■タ・プローム Ta Prohm

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梵天の古老」という意味の名前らしい。かっけえ~!梵天というのは、ヒンドゥーの三大主神の人柱、天地創造を司るブラフマーの別名ですね。だから、「ブラフマーじいちゃん」ということになるのか。
何が有名って、ここはトゥームレイダーのロケ地。
溶樹という樹に侵食され、崩落した姿がウリ。
良かったんだけれど、ツアーの観光客がいーーーーーーーーっっぱいいるのと、バンテアイクデイで感動しすぎたのがあって、前評判ほどではない印象。
あと、遺跡はほぼ崩れちゃってて内部にはあまり入れないんだよね。なのでディティールが見られないのも残念。
巨大樹が遺跡を食っている感じは、それでも圧巻でした。
 

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キムさんが、遺跡をひとつ巡るたびに、クーラーボックスで冷やしたつめた~~いお水を無料でくれるのです。
これ、こんなことしてくれるトゥクトゥクドライバーさんいないからね!超ありがたい!!
 
■タ・ケウ Ta Kev

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「タ」は先述のようにおじいちゃんの意。
「水晶の古老」という意味らしいです。か、かっけえ~~!!!どこまで私の厨二心をくすぐれば気が済むんだ。
ここは、事前に行く予定なかったんです。
キムさんが予定の遺跡に行く途中の道で止まってくれて、ここ僕が好きなんですよ、とのことで。すごいハードに階段を上らないといけないんだけどすごくいいよ!とのことで。
行くしかあるまい。
 

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行くしかあるまいだがこんなに傾斜がきついとは聞いてない。これほぼ壁だぞ。
木立の中にある小さな遺跡なので人も少ない。私と、ヨーロッパ系のお兄さん2人のみ。3人でヒイヒイ言いながら壁のぼりをして頂上の神殿まで行くと、謎の連帯感が芽生えてハイタッチをしてしまう。
もう夕方で、橙色のひかりで石がきれいに光って、最高。

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タ・ケウは未完成の神殿らしいので、彫刻はそんなにはありません。でも、その無骨さが逆にすごく良いです。
階段(という名の壁)は結構昇るのが怖いけど、頂上から見える地平線までの密林は絶景です。
 
■トマノン Thommanon
「大いなる神像の台座」という意味だそうです。だから...かっけえって...RPGで育った人にとどめを刺さないでくれって...。
小さな小さな遺跡。静かです。人もあまりいません。
沐浴池がしっかり残っています。
本当に静かだから、木がざわざわいう音や鳥の声がしんと聞こえて、神聖な雰囲気があります。

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■プリア・カン Preah Khan

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この日最後の遺跡。
意味は...意味は...「聖剣」。(心肺停止)
 
戦勝の寺院らしいよ(蘇生)
参道らしい参道を歩きます。乳海撹拌(後述)の欄干ごしに見る夕暮れの環濠が美しいのひとこと。
 

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美しいのひとこと。
 

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四方で13人のアプサラス(天女)が踊る、踊り子の間は、王様が舞を鑑賞した場所らしいです
 
謎のギリシア風建築。

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アンコール建築には非常に珍しい、二層構造の建築物。何のために使われていたのか、なぜ円柱の建築なのか、詳細はまだわかっていない。
図書館という説があるらしいけど、私はどうかなあと思う。いろいろ想像するのが楽しすぎますね。
 
 
プリア・カン素晴らしかったのに、偽ガイドみたいな男性に付きまとわれて結構怖かったし、何も頼んでないのに10ドル要求されて(暴利)遺跡を走って逃げるっていうヒヤリハットがあったので印象がちょっと暗い。
女ひとりと見られると結構危ないですね。以後気を付ける。キムさんの待っててくれたところまで戻ってくると安心しすぎて膝から力が抜けた。
 
今日はお疲れさま自分!と、町に帰ってきて川沿いでビールを飲みました。死ぬほどうまいー!

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 3日目につづく。